ウィスラーピークからMatthew traverseを滑るスノーボーダー
Matthew Traverse

【ウィスラーマウンテン ●初級者向け

北米最大級のスキーリゾートであるウィスラー・ブラッコム(Whistler Blackcomb)。その広大なゲレンデの中には無数の魅力的なコースが存在しますが、もし「ウィスラーマウンテンの圧倒的なスケールと大自然の魅力を最もピュアに味わえる場所はどこか?」と聞かれたら、私は迷わずこのコースを挙げます。

それが、ウィスラーのハイアルパインエリアに位置するコース、「Burnt Stew Trail(バーント・シチュー・トレイル)」です。

滑り出しの起点となるウィスラーピークからMatthew traverseの最後のコーナーを曲がると、コース右側に広大なSymphony bowlが徐々に見えてきます。その広大さは、ほとんどの人の想像を超えるかもしれません。そんなSymphony bowlの真ん中を通っている1本のコースがこのBurnt Stew Trailです。

このコースの最大の魅力は、全長4kmにも及ぶロングランを、スキーやスノーボードを始めて間もない初級者から安全に楽しめるという絶妙なコース設計にあります。

斜度は非常に緩やかで綺麗に圧雪されたグルーミングバーンが続くため、スピードが出すぎる心配がなく、初心者でも安心してロングクルージングの快感を味わうことができます。しかし、ただ平坦で退屈なコースというわけではありません。コースの途中には心地よい自然の起伏(うねり)が適度に残されており、中級者や上級者がスピードに乗せて大きなターンを描きながら滑っても、最高に気持ちいいと感じられる立体的なレイアウトになっています。

私自身、何シーズンもこのウィスラーの山を滑り倒していますが、このコースに来るたびに「やっぱり絶妙に丁度よくて気持ちいいな」としみじみ感動してしまうほど、不思議な中毒性を持ったトレイルです。

Burnt Stewを滑るスノーボーダー
Burnt Stew Trail

Burnt Stew Trailのもう一つの特別な要素は、滑っている最中に目に入る景色です。コースの周囲にはリフトの支柱以外に人工物が一切なく、360度どこを見渡しても雄大なカナダの雪山が連なっています。まさに「地球の大自然の真ん中を自分の足で滑り降りている」という強烈な臨場感と静寂を肌で楽しむことができるのです。

これほど標高が高く、バックカントリーさながらの絶景が広がるアルパインエリアは、一般的なスキー場では上級者しか立ち入れない厳しい場所に設定されていることが多いものです。しかし、それを誰もがアクセスできる初級コースとして開放している点に、ウィスラー・ブラッコムというリゾートの懐の深さと素晴らしいクオリティを感じずにはいられません。

滑走レベルに合わせた「Harmony」と「Symphony」の分岐

コースの中盤以降は、ご自身の滑走レベルやその日の気分に合わせてルートを選択することができます。

  • 中級コースの斜度が問題なく滑れる方:途中の分岐点からそのまま「Symphony(シンフォニー)エクスプレス・チェア」のボトムへと繋げば、さらに奥深いボウルエリアを攻めることができます。
  • 緩やかな斜面のまま安全にメインエリアに戻りたい方:分岐を、「Harmony(ハーモニー)クルーザー」のエリアへと迂回すれば、リゾートの中心部へとスムーズに戻ることが可能です。

詳しいスキー場の全体マップはこちら→『ウィスラーウィンターマップ

ちなみに、3人のグループがウィスラーマウンテンでキャンプ中、焚き火で作っていたシチューをかき混ぜるのを忘れて焦げた臭いが充満したことからBurnt Stewと名付けられました。このあたりもカナダらしい。

このエリアの美しい圧雪バーンを楽しんだら、次はさらに刺激的なバックカントリーの世界へステップアップしてみるのもおすすめです。手付かずの極上パウダーを狙ってみたい方は、ぜひこちらの過去記事<ブラッコムバックカントリーin Phalanx North>も合わせてチェックし、Sea to Skyエリアの冬のポテンシャルをフルに体感してください。

それでは皆さん、怪我のないように最高のウィンターシーズンを。Have a great shred!