はじめまして、洋平です。

人口3,500人ほどの小さな町、ペンバートン。僕は今、この町で暮らしています。カナダ・ブリティッシュコロンビア州の自然に囲まれたこの町は、人気スキーリゾートのウィスラーから約30km。華やかなリゾートのすぐ近くにありながら、昔ながらのカナダらしい田園風景が広がる穏やかな町です。こちらの記事では、そんなペンバートンでの暮らしを紹介します。

ペンバートンってどんな町？

Sea to Skyハイウェイをウィスラーから北へ30分ほど走り、最初のガソリンスタンドを左に曲がるとタウンハウスや学校、図書館、レストランが並んでいます。さらに進み線路を越えると、スーパーや郵便局など生活に必要な施設が揃う「ダウンタウン」に到着。とはいえ、その規模は交差点を2つ抜ければすぐに農場地帯に戻ってしまうほどのコンパクトさです。

町を囲むのは広大な農地と、ペンバートンのシンボルでもある「マウントカリー」を含む壮大な山々。バンクーバーのような都会や、ウィスラーのようなリゾートの喧騒とは無縁の、のんびりとした時間が流れています。

どんな人たちが暮らしている？

ペンバートンは1800年代のゴールドラッシュ時代から林業と農業が盛んな地域。特に「ペンバートンポテト」は100年以上の歴史を持つブランドで、無農薬やオーガニック栽培も多く、近隣のスーパーやレストランでもよく見かけます。他にも、フルーツピッキングが楽しめる人気のノースアームファームを始め、フルーツスタンドも出してるファームや、乗馬ツアー催行している牧場などもあり、観光としても人気になっています。

当初はそんなファームを営んでいる人たちを中心に、ペンバートンの生活がありました。また、この町には先住民族（ファーストネーション）の居住区もあり、今も深く地域と関わっています。最近では、リゾートに近いという立地からファミリー層が増加。ウィスラーの家賃高騰でペンバートンへ移住してくる人や、静かな環境を求める人も多く見られます。そんなファミリー層の3～40歳代の人たちは、仕事でウィスラーに通いながらも、普段の生活は時間の流れがゆったりと流れる田舎でのんびりと過ごしています。

最近は新しい住宅エリアも開発はされていますが、土地は多くが農地や商業エリアに指定されているため、無秩序な住宅開発はなく、田舎らしい景観が守られています。

暮らしてみて感じること

正直、車がないと不便な場面はあります。ウィスラーへのバスは以前はで1日2往復しかありませんでした。現在も本数が増えた増えたとはいえ、朝晩の通勤時間に3本ずつと日中はウィスラー行きの1本しかありません。ただ、ペンバートン内に生活に必要なものは揃っているし、「ちょうどいい不便さ」といった印象です。不便なのをわかっているからこそ、周りで助け合ったりもします。バスは少ないとはいえウィスラーにも30分で行ける近さ。車があればウィスラーで買い物もできるし、必要ならスコーミッシュやバンクーバーまでのアクセスも可能です。

家賃はウィスラーより安く、バスのマンスリーパスもあるので、車がなくてもウィスラーで働くことができます。

ペンバートンの日常

ペンバートンも含め、Sea to Skyエリアでクラス人は、基本的にアウトドア好き。冬のスキーやスノーボード、夏はマウンテンバイクやカヌー・カヤック、SUP、ハイキング、キャンプなど、季節ごとにアクティビティが変わります。僕は今、タウンハウスという4世帯が1棟に住めるような住宅に住んでいますが、それぞれのガレージスペースには、スキーやスノーボード、マウンテンバイク、釣り竿、キャンプ用具などなど、アウトドア用品がない家庭はありません。

以前、ウィスラーに住んでいた頃、ペンバートンの友人とその子供たちと一緒にマウンテンバイクに行った日でした。その日は日曜日で、他にもマウンテンバイクをしている親子もたくさんいて、とにかく雰囲気が穏やかでした。その子供たちもマウンテンバイクが上手いのはさすがローカルという感じ。そして、その帰り道に住宅街を走っていると、向こう側から近づいてくる大きな影。近づいてみると、なんと、そこにいたのは人ではなく一頭の立派な馬だったんです。

カナダではファーストネーションの人たちの移動手段が馬だったこともあり、乗馬ツアーが人気で行われています。その馬が歩く優雅な姿は、時間をスローダウンした感覚を与えてくれました。まさに平和な休日を感じたひと時で、そんな日常を暮らしていけるペンバートンに惚れた瞬間でした。

まとめ

ペンバートンは、ウィスラーに近い便利さと、アウトドアを楽しむ暮らしが日常、田舎ならではの落ち着きが共存している町。アウトドアでガッツリ遊びながらも、田舎の穏やかさやゆっくり流れる時間を感じられる、そんな暮らしがペンバートンの魅力です。もしウィスラー周辺に滞在するなら、日帰りでも足を延ばしてみる価値のある場所です。

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