自然と調和する都市『バンクーバー』を案内

Photo by Tempei

いまもまだ住みやすい街!?

かつて世界一住みやすい都市ランキングの常に上位に君臨していたバンクーバー。近年はシアトルやポートランドなど北米西海岸の人気の都市の例に漏れず、人口増加による交通渋滞や、家賃の高騰など、のんびりとした都市という印象も少しづつ変わってきています。それでも海と山と森に囲まれてるのはかわりませんし、新しいカフェやブルワリーをはじめ、スピークイージーのBAR、日本文化とフュージョンしたレストラン、ローカルアパレルブランドやローカル発のグローバルビジネス(lululemon、Arc’teryx など)の発展など都市としての魅力は別のフェーズに移っています。カナダへの入国が再び簡単になった今、あらためて旅行の目的地や、ワーキングホリデーなどでバンクーバーを訪れることを考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は限られた時間の中で最大限のバンクーバー体験をお手伝いするために、『ローカルがおすすめするバンクーバー/2025』として、カナダでバーテンダー・バリスタとして働いている僕が厳選した、ネイバーフッド(東京でいう恵比寿とか、奥渋谷とか三茶とかそんな感じ)を簡単に紹介していきたいと思います。エリアの特徴を知れば効率よく自分にピッタリなバンクーバーに触れていっていただける思います。

正直どのエリアを紹介するのか非常に迷いましたが、こちらの4つに絞りました。

  • ダウンタウン周辺 – Gastown / Chinatown
  • メインストリート 周辺- Main Street / Mount Pleasant
  • イーストバン周辺 – Hastings Sunrise / Commercial Drive
  • キツラノ 周辺- Kitsilano / UBC

というわけでそれぞれ見ていきましょう!


おすすめその①

ダウンタウン – Gastown / Chinatown

Gastown

ギャスタウン(ガスタウンともよめるが発音としては「ギャス」が近い)はバンクーバーのダウンタウンの東にあるエリアです。いまだに「蒸気で動き続ける時計」が観光名所として有名なので、一度は名前を聞いたことがある方もおられるかもしれません。このエリアは少し高価ではあるものの、雑貨屋、古着屋、カフェ、レストランなどが密集しています。僕もまだ行ったことがない素敵(で高価)なお店が多いです。夏もいいですが、特に雨の日の夜、街灯に照らされた石畳の通りを歩いているとなんともロマンチックな気分になります。「値段を気にせず、バンクーバーで一番グルメなエリアは?」と聞かれると僕はこのエリアをお勧めします。

とあるクリスマスは静けさに包まれていた。

ギャスタウンでできること


Chinatown

チャイナタウンに足を踏みいれると、少し雑然とした印象を受けますが、そこは北米チャイナタウンあるあるといえるでしょう。中国系の伝統的な乾燥食材がならんだ食料品店の間に、独立系の書店、アートギャラリー、ヨガスタジオ、ビーガン系のスーパー、アイスクリーム屋はじめ、カナダを代表するレストランやバーもこのエリアにたくさんあります。漢字と英語の並列されたストリートサインや、店のネオンがかっこよくそれを見に行くだけでも価値があると思います。映画の撮影でもよく使われていて、家で映画を見ていて、「あっこれバンクーバーのチャイナタウンやん」と気づいたことが何回かあります。

漢字と英語混ざった派手なネオンがたまらなくかっこいい。

チャイナタウンでできること

さいごにチャイナタウンとダウンタウンを訪れる時の注意点として、特に車で行く場合は車内に荷物を置かないなど、安全への配慮が必要なのはここに書いておきます。


おすすめその②

メインストリート – Main Street / Mount Pleasant

Main Street

メインストリートチャイナタウンからまっすぐ南のバンクーバーのはずれまで南北に走るストリートです。
このストリート沿いには特にローカルが好みにしているレストランやカフェ、古着屋が並びます。特にコーヒーショップは仕事や、作業に向いているコーヒーショップも多く、多くのローカルが仕事している姿を見かけることでしょう。個人的なおすすめは、2nd Avenue〜25 Avenueの間に良いお店が揃っており、この通りを1日ブラブラしても飽きることはないと思います。

バンクーバーの冬の晴れた日。3つのスキー場を誇るノースバンクーバーの山々が美しい。

メインストリートでできること


Mount Pleasant

マウントプレザントエリアはかつて住んでいたということもあり、メインストリート沿いの中でも特に、僕は思い入れのあるエリアです。バンクーバーでも1.2を争うほどのブルワリーが並ぶエリアでもあり、僕自身のフェイバリットブルワリーもこのエリアに多いです。ゼロウェイスト系スーパー、超ローカルなカフェ、ローカルワインの蒸留所、自分で自転車修理をするのをサポートしてくれるお店、WeWorkもこのエリアにあります。最近は地下鉄の工事が行われていたり、ビルが軒並み立ち始めたりと大規模な開発中ですが、バンクーバーローカルの暮らしに触れることができるおすすめのエリアです。

Muralと呼ばれるビルの壁にかかれたアートがたくさんあることでも有名なエリア。

マウントプレザントでできること


おすすめその③

イーストバン – Hastings Sunrise / Commercial Drive

Hastings Sunrise(East Hastings)

このエリアはこの5年の間でたくさんのブルワリーが続々と登場し、East Vancouverならぬ ”Yeast” Vancouver (ビール酵母のイースト菌のこと)とも呼ばれ、このエリアだけで約15件ものブルワリーがあります。まさにビール好きには今一番アツいエリアだと言えるでしょう。他にもアーティストのアトリエがたくさんあったりと、これからますます面白くなっていくのが期待できるエリアです。

夕陽が映えるストリート

このエリアでできること


Commercial Drive

コーマシャルドライブ周辺は「リトルイタリー」ともよばれイタリア系移民のコミュニティが多いことでも有名ですが、実はその他にもキューバ料理、ジャマイカ料理、メキシコ料理、タイ料理、エチオピア料理、レバノン料理など非常に多国籍な姿をみることができるエリアです。ゴタゴタした印象の中に、刺激のある多様性のあるストリートを歩いてみたい人にはオススメです。原宿と下北沢が混ざったような印象です。

「ジブリナイト」にて同僚と。

このエリアでできること


おすすめその④

キツラノ – Kitsilano / UBC

Kitsilano

バンクーバーの西側にあたるこのエリアは海を眺めながらビーチでのんびりしたり、閑静な住宅街をのんびり歩いたり、まさに静かで落ち着いたエリア。僕が昔働いていたパタゴニアストア、大手環境団体のグリーンピース、デイヴィッドスズキファウンデーションなど、環境系の意識が高いコミュニティのあるエリアでもあり、おすすめのカフェやレストランも実はたくさんあります。

夏のビーチはパラダイス。

このエリアでできること


UBC

7人のノーベル受賞者を輩出しているカナダを代表する名門大学、それがUBC(ブリティッシュコロンビア大学)です。かなり広い構内には農場もあり、ファーマーズマーケットも行われているので夏はここで新鮮な野菜を手に入れることもできます。(友人がここで働いているのでかなりオススメできます!)

また周辺には大きな森とビーチがあり文字通り海も山も楽しめます。買い物につかれてのんびりしたい、体を動かしたいと言う人にもおすすめのエリアです。

まるで日本のどこかを歩いているかのような錯覚がする。

このエリアでできること



まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回は実際に僕が行ったことのある場所の中からまずはこの場所というものを広範囲でピックしてみました。街の印象はあくまでも個人の印象なので、あとはご自身の目で確かめて下さい。

今後もこういったエリア案内を続けていこうと多いますので、よかったらそちらもチェックお願いします。