そうだ、ワーホリに行こう。海外に住むことを決めた時の話。
数日がたち、ちょうど近くのオーウェンズリバーに釣りに来ていたスコットとジョーと合流する。彼らは野生のブラウントラウトとの出会いを求めてこのエリアにきていた。いい釣り場といい岩場は実は同じ場所に存在していることも多いのだ。(トラウトレイクとデシューツリバーなどもそう。)
スコットとは2011年に彼が働いているパタゴニアのサンフランシスコストアで出会い、その後日本に来てくれた時も一緒にキャンプやクライミングをしたりと交流があった。少し僕より年上の彼は、いつも僕の想像の少し先を行っていて、今では僕のメンター的な存在でもある。まだ本人には伝えたことないけど。アメリカの黒人系コミュニティにアウトドアを広める活動もしている。
ジョーとは日本のパタゴニアで一緒に働いていた時からの仲だ。一緒にトリップに行ってはハードコアなことをするわけではないけど、アクシデント的に有名な心霊スポットでキャンプしたり(どうりで誰もいなかったわけだと後から納得した)、なぜか蕎麦屋で低体温症になったりと、話題と笑いが絶えない旅が多かった。
彼は「持続可能な漁業」の広めるために起業し活躍している。
パタゴニアという会社を通じたコミュニティの繋がりはつくづく興味深い。
時間が経つのは早い。特に楽しい時はなおさらである。今回もたくさん笑ったクライミングと釣りとキャンプの日々もいよいよ終わりを迎えた。近くにあるおじいちゃんの別荘(おじいちゃんの留守中には大変お世話になった)に滞在を続けるブライアンに別れを告げて、ここからはサンフランシスコにあるスコットのアパートへ向かうことになった。
その道中、だだっ広い農場とその脇に立ち並ぶ大きな風車に囲まれていたこと。そしてあたり一面が夕日で真っ赤に染まる中、その夕日に向かって車がひたすら走っていったのを鮮烈に覚えている。
(ちなみにビショップのあるエリアは、シエラネバダ山脈の東側に位置するので「イースタンシエラ」と呼ばれる。ヨセミテ、ビショプの詳しいトラベルガイドはこちらを参考)